なぜかSNSでネガティブになる本当の理由とは?

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SNSを見ていると、なぜか心がざわつく。楽しいはずの時間なのに、気づけばネガティブな気持ちが残っている。

それ、あなただけではありません。

人は本能的に「悪い情報」に強く反応する性質を持っています。この性質は「ネガティビティ・バイアス」と呼ばれ、私たちの心理に大きな影響を与えています。

この記事では、なぜネガティブな情報ばかりが目に入ってしまうのか、そしてその対処法について紹介します。

ネガティビティ・バイアスとは?

ネガティビティ・バイアスとは、「悪い情報の方が良い情報よりも強く心に残る」という心理的傾向です。

たとえば、100件の「いいね」がついた投稿よりも、たった1件の否定的コメントに引っ張られてしまった経験はありませんか?

これは、人間が“危険を回避するため”に備わっている防衛本能の名残です。

ネガティブな情報ほど、早く・強く・長く記憶に残るという研究結果もあります。

SNSはネガティブ情報の宝庫になりやすい

アルゴリズムは「あなたが関心を持った内容」を優先的に表示します。

つまり、怒りや悲しみ、不安など強い感情を引き起こす投稿は、つい反応してしまいやすく、結果的に関連情報がどんどん表示されるようになります。

そして気づけば、タイムラインが“悪いニュース”でいっぱいになってしまうのです。

これは“自分が望んでいなくても”起こってしまう点が厄介です。

たとえ話:「赤信号だけが目立つ道路」

ある道路を想像してください。青信号はスムーズに通り過ぎるけれど、赤信号で止まると強く印象に残りますよね。

SNSも同じで、気持ちよく流れていく情報よりも、ネガティブな投稿が心に引っかかります。

印象が強い=重要とは限らないのに、脳は“重要”と誤解してしまうのです。

ネガティブの波から身を守る方法

では、どうすればこのバイアスから距離を取ることができるのでしょうか。

以下の方法を試してみてください:

  • 情報の量を制限する:SNSを開く時間帯や回数を決める
  • ポジティブな投稿に意識的に「いいね」する:アルゴリズムが学習します
  • ネガティブな話題には“距離”を置く:全部に関わらなくて大丈夫
  • 通知をオフにする:情報の波から一時的に離れる

「自分でコントロールできる情報環境を作ること」が何より大切です。

よくある悩みとそのヒント

ネガティブな情報で心が沈んだとき、こんな視点を持ってみてください。

  • 「他人の怒りや不安に飲み込まれそう」→ 感情は伝染します。深呼吸して“自分の感情”に意識を戻しましょう。
  • 「何が本当かわからなくなる」→ 一度SNSを閉じて、ニュースは信頼できるメディアで確認しましょう。
  • 「共感したいけど、疲れる」→ 共感疲労もバイアスのひとつ。ときには無視する選択もOKです。

心の“フィルター”を強く持つことが、今の時代には必要です。

まとめ

  • ネガティビティ・バイアスは誰もが持っている自然な反応
  • SNSはその性質を強める環境になりやすい
  • 自分の“情報の受け取り方”を見直すことが、心の健康につながる

おわりに

ネガティブな情報に引きずられてしまうのは、あなたの弱さではなく、人間の本能です。

その上で、自分で情報の波を選べる力を身につけることが、現代を生きる上での知恵です。

悪いニュースばかりが目に入るときほど、意識的に心のバランスをとっていきましょう。